息子誕生。

yooosuke2010-04-10

4月6日は昼間に夫婦で参道の草むしりをした以外はいつも通りの火曜日。静かに、待つ。

1時前に就寝したが寝付くと間もなく妻が破水。時刻は1:15、すぐさま病院に連絡を入れて身支度。車を飛ばして病院に1:30頃到着。妻はすぐに検査、その間ロビーで静かに待つ。しばらくしてナースに呼ばれて病室に入ると既に妻は着替えてベッドの上。このまま入院となるので握手を交わして自分も一旦帰宅。突然の呼出しに備えて身支度を整えてから再び床へ。

4月7日
朝方妻より着信。陣痛の為声が辛そう。発熱があるので陣痛促進剤投与開始を早めるとのこと。この時点で7日中の出産をほぼ確信。お寺でいつも通り朝のお勤めをしつつ妻の祖母が用意してくれた短い蝋燭に火を灯す。出産が早く済みますように、との思いが込められたちっちゃい炎。
午前中じっと呼び出しを待つが発熱の心配もあり落ち着かない。ベーグルを頬張りながらやっとこさやり過ごす。

12:27 昼食を終えてTVを観ていると妻から着信。『もうそろそろ来てください』。すぐさま家を飛び出るが道が混んで中々着かない。車中 BGMはたまたま大好きなモーツァルトピアノ協奏曲20番第2楽章。じ〜んとする。

病院に着いてLDR(陣痛分娩室)へ通される。いきなりの現場に面喰いつつお産の邪魔にならない定位置へ。部屋中に響く赤ちゃんの心音。苦痛の表情を浮かべる妻。
助産師のおばさん(師長)は見るからにベテラン。かなりクセのあるキャラだが、何よりこの人ならきっと任せて安心だろうと直感し、自分は静かに場を見守ることに、努めた。
 当初は14:00辺りの出産を目論んでいたようだが意外と時間がかかる。途中数人いたスタッフは他の妊婦を診に(この日は3人同時出産)行き、こちらは師長一人がつきっきり。彼女はしきりに人差指で今之くらい赤ちゃんの頭が…と説明してくれる。徐々に赤ちゃんが出口に近付いていることは、妻のお腹の形の変化からも判断できた。

常に部屋に鳴り響く赤ちゃんの心音、心拍数の数値と助産師の行動を見比べるうちに自分でもお産の状況が少しだけわかるようになってきた。呼吸法が良いと心拍数は安定、赤ちゃんへの負担も少ない。視覚・聴覚・触覚を駆使してお産のコントロールを試みる助産師の姿に感心するとともに、こんな機材無かった昔のお産にも思いが及ぶ。

スタッフが増えいよいよ終盤。赤ちゃんの頭を自分の位置からも確認。『次で最後にしましょう!』という声と共に『お父さんはビデオの用意ね!』と云われ慌ててビデオを手に取る。頑張って!もっと!もっと!という叫びにも似た掛け声の後、助産師が胎児を心配になるくらい力いっぱい引っ張って遂に我が子の誕生!やった!!直後LDR内に赤ちゃんの泣き声が響き渡り皆安堵の表情。すぐさま妻のお腹に置かれた赤ちゃんを見て思わず自分も涙ぐむ。14:40。


素晴らしい瞬間に立ち会う事が出来た。
母と子の関係を目の当たりにした。
子供は3285gの男の子。母子ともにとても元気。


明日はもう母子の退院。
遂に始まる新メンバーとの共同生活。
大変だろうけど、とても楽しみだ。