ご近所さん

こんなんが普通の家にある

此間の強風の日のこと、寺の裏のトタン壁が2、3メートルに渡ってビッタンコに倒れてしまった。それ以外の部分も杭が抜けかかって傾いており、見た目にも明らかに危険な状態だったが、何から手をつけていいかイマイチよく判らないので壁の前で腕組みして『う〜〜ん』と唸ったりしつつ、とりあえず飛び出た釘をトンカチでトントンと潰したりしていた。

するとその音を聞きつけて近所のおじチャンおばチャン達が寄り集まって来て、こちらから頼んだ訳でもないのに壁の修理を始め出した。木片を拾ってきて新しい杭にしたりロープを駆使して傾いてる壁を引っ張ったり、いつの間にかドデカい掛矢を手に杭をドッカンドッカン、見る見るうちに応急処置が施されていった。

このおじチャン達、横で見てると杭を打ち込み過ぎたちゃったり、ロープの結び目がなんだかグルングルンだったり、いらん鉄板にさわって指を切っちゃったりと、お茶目な部分もちょっと目立つ(基本的にノリがなんか『お祭り』っぽい)が、おかげ様で前よりも丈夫な壁になった気がする。田舎ならではの徳か。